現在、日本で少子高齢化が進んでいますが、その原因の一つには結婚に対して晩婚または未婚という考えの人達が多くなって来ていることが原因であるとも言われています。
晩婚化の原因として、男女の格差がなくなったことや将来への経済的な不安だったり子育てに対しての資金不足などが挙げられます。
ただ晩婚にも早婚に比べて、経済的安定や結婚前の貯蓄などのメリットはありますね。
昨今の日本の対策と合わせて晩婚化の原因についてですが、
この頃の日本において、晩婚化・未婚化が進んでいるという話は耳にしたことがあると思います。
また、実際に周囲を見回して、年齢や原因に関係なく独身の人が多いな…という実感をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
実際のところ、厚生労働省の調査によると、平均婚姻年齢は平成7年に男性29.8歳、女性27.3歳であったのに対し、20年後の平成27年には男性33.3歳、女性31.1歳と遅くなっています。
(データ2020年度のもの)
このことにはどのような原因があるのか?
晩婚化・未婚化の原因について、内閣府の調査では「過去に婚姻経験はなく現在も未婚」の方に対し、「現在結婚していない理由」を選択式で尋ねてみると・・・
その結果として、次のような声が出てきました。
①男女の格差がなくなった。
②良い結婚相手と出会えない。
③独身生活に魅力がある。
④結婚生活を送ることに経済的な不安がある。
⑤子育てに対しやはり不安がある。
とのことでした。
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晩婚化・未婚化の理由には、社会的背景による結婚に対する意識の変化が関係しているのか
その原因
①男女の格差がなくなった。
一昔前の日本では、「男性は外で働き女性は結婚をして家庭に入る」という考え方が主流でした。
そのため、会社の中でも役職に就くことができるのはほとんどが男性で「男女不平等」という言葉が多く用いられていました。
しかしその後の対策として「男女雇用機会均等法」という法律ができ、女性が働きやすい環境に変わって来た。
女性でも会社で役職に就いている方が沢山いるのはもちろんのこと、会社から独立し、起業家としてバリバリ働く女性も多くいます。
いわゆる、キャリアウーマンですね。
女性がいつまでも働きやすい環境が整ったため、結婚をして子育てをする時間よりも、そのエネルギーを自分のやりたい仕事に思う存分注ぎたいという意識を持った女性が増えたことが原因の一つであるようです。
②良い相手と出会えない(これは、運もありますかね)
結婚していない理由として最も多い回答は「良い相手と出会えないから」となりました。
このことは、少し深堀りして「(恋愛でなく)結婚するのに良い相手と出会えない」と捉えるべきかもしれません。
とは言っても、やはり中には結婚願望があり、将来のことを考えている人達もいますね。
そうゆう人達は結婚相談所などに申し込んでいて結構、人も集まっているようです。
結婚を意識して、交際相手と結婚相手に求める条件は必ずしも同じではないでしょう。
実際のところある調査では、結婚相手に求める条件として「性格が合う」「誠実さ」といった内容に加え、男性から女性へは「家事能力」、女性から男性へは「収入」「姑との関係性」などが挙げられています。
共に生活を営んでいきたいと思える相手に出会えないことが、結婚していない大きな原因のようです。
③独身生活に魅力がある
そもそも、結婚よりも独身生活の方が良いと感じ、結婚「できない」のではなく「しない」選択をしている方も多いようです。
特に女性は、時代とともに状況が大きく変わりました。
社会進出が進む中で仕事のやりがいを感じるとともに経済的な自立を手に入れ、自分の趣味や好きなことに費やす時間が増えています。
かつては、ある程度の年齢になったら結婚「するしかない」という風潮が現実としてありましたが、今はそうではありません。
自由気ままな独身生活を謳歌する人々にとって、あえて結婚をする理由は見つけづらいのでしょう。
④経済的な不安がある
非正規雇用など、経済的な不安を抱える人が、そのために結婚に消極的になっているという原因もあります。
結婚をすれば自分だけでなく配偶者の生活も考えなければないのはもちろん、さらに心配になるのが子どもができてからのことです。
子どもを1人育てるのには最低でも1,000万円かかるなどとも言われますが、日々の生活に何が必要になりいくらかかるのか、自分ひとりであれば予測・計画ができたことが全く未知の世界なので、漠然とした不安を感じるのも無理はありません。
共働きの家庭も多く、支出だけでなく収入も増えると考えることもできますが、やはり全体としては不安視する方が多数派のようです。
⑤子育てに不安がある
日本では少子化対策として「児童手当」を給付したり、子育て中の親の負担を軽減するために様々な「子育て支援活動」を行っていますが、実際の環境と照らし合わせてみると、まだまだ充実しているとは言えないのが現状です。
そういった社会環境が、独身の方の不安につながっているようです。
内閣府の調査によると、未婚の方で結婚をしたいという意思のある男女のうち45.3%の方が「子どもは欲しい」と考えているようです。
しかし、実際に今の日本の子育てに対するサポートについて既婚の方から話を聞いているうちに不安になり、なかなか「子育て」に対して現実的に思えなくなってきてしまう方が多いのかもしれません。
本当に日本の晩婚化や未婚化は進んでいるのか
そもそも、晩婚化・未婚化とひとことに言っても、考えるべき観点は様々です。
例えば、初婚年齢や生涯未婚率に男性と女性での差はないのでしょうか。
年齢・世代による差はどうでしょうか。
結婚したカップルの3組に1組が離婚するといわれる現代、その後の再婚のケースはどのように考えられ、全体の傾向にどのような影響を与えているのでしょうか。
また、晩婚化・未婚化は日本だけの現象なのでしょうか。
ここからは、内閣府の男女共同参画局による「生涯未婚率の推移(男女別)」のデータと、内閣府による「年齢(5歳階級)別未婚率の推移」のデータをもとに、年齢や性別によって未婚率は年々どのように変化しているのかを見ていきたいと思います。
男女共に生涯未婚率は増加している
生涯未婚率の年次推移について、次のようなデータがあります。(資料によると)
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- 年 男性(%) 女性(%)
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- 1980 2.6 4.5
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- 1990 5.6 4.3
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- 2000 12.6 5.8
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- 2010 20.1 10.6
男女ともに、増加傾向にあることは間違いありませんが、注目したいのは1990年以降の男性の推移です。
1990年から2000年にかけては2倍以上、2000年から2010年の間にも約1.6倍と飛躍的に増加していることが見て取れますね。
このことには、再婚の事情が関係しているようです。
再婚の形として「男女とも再婚」「再婚の男性と初婚の女性」「初婚の男性と再婚の女性」の3パターンが考えられますが、このうち「再婚の男性と初婚の女性」という組み合わせのカップルは「初婚の男性と再婚の女性」を数で大きく上回っています。
その原因は、離婚した女性に対する先入観や、女性に子どもがいる場合そのことが影響している可能性も考えられます。
年齢別の未婚率も増加し続けていて
未婚率を年齢別に見た場合にも、その年次推移は右肩上がりです。
各世代において、1975年から2005年の30年間では、下図のように変化しました。(資料によると)
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- 男女/ 年齢 1975年 2005年
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- 男性/25~29歳 48.3% 71.4%
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- 男性/30~34歳 14.3% 47.1%
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- 男性/35~39歳 6.1% 30.0%
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- 女性/25~29歳 20.9% 59.0%
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- 女性/30~34歳 7.7% 32.0%
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- 女性/35~39歳 5.3% 18.4%
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男女とも、特に30歳以上で未婚率の上昇が顕著となっています。
一定の年齢までに結婚をしなければ、その後も結婚をする可能性が低いということが、現代の傾向として見て取れます。
晩婚化や未婚化は少子高齢化を加速させる
晩婚化・未婚化(非婚化)を選択肢の広がりと捉える時、一概にそれを良い悪いと言うことはできません。
しかし、このことが原因となり少子高齢化が加速していることは、現代日本の大きな社会問題です。
特に日本人では、生まれてくる子どものほとんどが結婚している男女の間の子どもであり、欧米に比べ、婚外子の数が著しく少ないため、晩婚化が晩産化、そして婚姻数が出生数に直結している現状があります。
欧米では、やはり日本と違うんですね。
一方アジア圏では、日本に限らず中国、韓国、シンガポールなどでも未婚化、少子化が加速しているようです。
その背景には、日本と同じく経済的な事情や女性の社会進出があり、急速に経済発展を遂げたことを原因としてもたらされる課題と言えるかもしれません。
参考に、韓国人の晩婚化の理由に対する意識調査の結果を男女別にみてみると、多かったのが次の2つです。
女性・・・出産・育児の負担が大きい(34.2%)
男性・・・結婚費用が高すぎる(39.5%)
女性で最も多かった出産・育児に対する経済的負担は、日本人と同じように今より多くの出産費用の低減と育児支援政策が求められているようです。
男性で最も多かったのが結婚費用に対する意見です。韓国の結婚費用は日本円にすると男性が約733万円、女性が約305万円もかかるようです。
この負担が大きいことが晩婚化や未婚化へと繋がっているのでしょうか?晩婚化にメリットはあるのか?
少子化や不妊症に繋がるなどのデメリットだけではなく、晩婚化によるメリットを考えた時に挙げられるのが以下の3つです。
1.【経済的に余裕がもてる】
若いうちにバリバリ仕事をして、経済的に安定した30代や40代になってから結婚をすることで、夫婦2人での生活になってもお金に余裕のある暮らしができるようになります。
2.【結婚前にキャリアがつめる】
若いうちに結婚をせずに、思う存分仕事にエネルギーを注ぎやりがいを感じながら働き、ある程度のキャリアをつんでから結婚をすることで、職場でも家庭でも落ち着いた環境を作ることができます。
3.【心に余裕がもてる】
20代の頃と比べると、30代・40代になってからの方が、それまで色々な失敗や成功などの経験を積んで学んできたこともあり、精神的に落ち着きます。心がおおらかになった後の結婚は、穏やかな結婚生活を
送ることができるかもしれません。
晩婚化は進んでも男女に結婚願望がなくなっている訳ではない
内閣府が行った「平成25年度家族と地域における子育てに関する意識調査」の結果をもとに見てみると、未婚の男女のうち7割の方が将来結婚をしたいという意思を持っていることが分かりました。
今は、結婚を支援する活動が増えていますし、晩婚化や未婚化が世間的に浸透し、結婚をする時期が周りより遅いからといって偏見を持たれるような時代ではなくなっています。
先ほど挙げたように、晩婚化にはメリットもあります。自分にぴったりな人と自分のタイミングで結婚をすることが一番大切なのではないでしょうか。
最近では、中高年の方の出会いの場を設ける相談所なども多々ありますね。
以上のように、結婚に対する不安や、子育てに対する不安はあるものの、良い巡り合わせと良いタイミングがあれば結婚をしたいと考える人が多いのです。
晩婚化・未婚化の現状に対し、政府や自治体の対策とは?
①結婚した後の住居や子どもをもつための動きを支援する「結婚新生活」。
②結婚と、そこにつながる出会いをサポートする「婚活支援事業」。
の2つがあります。晩婚化や未婚化に対する対策
・結婚新生活支援事業
結婚した後の生活に関する、経済的な不安これを軽減すべく、内閣府,各自治体が、結婚後の新居住居費や引っ越し費用を補助する取り組み。 -
(例:千葉市、神戸市など)
自治体が若い夫婦を誘致し、地域の活性化につなげ、晩産化への対策として、厚生労働省による「不妊に悩む方への特定治療支援事業」があります。
制度自体は従来から存在していましたが、平成26年から助成範囲をあらため、リーフレットが配布されるなど、周知が進められています。
・各自治体による婚活支援事業
「良い相手と出会えない」という意識に対し、各自治体が行っている対策。
一例として
北海道:婚活等に関する相談対応や、道内のイベント情報の提供
山形県:「やまがた縁結びたい」への活動支援として、仲人スキルアップ講座の実施、自分磨きのための結婚塾の実施
長野県:マッチングシステムの運営、県内の結婚支援情報の発信
和歌山県:学生を対象とする、ライフプランニングの参考となる講座の開催
広島県:身近な地域で気軽に参加できる「こいのわカフェ」の開催
徳島県:結婚や家族の良さをテーマとした動画を作成して映画館でCM上映するなど、結婚に対する前向きな機運を高める取り組み
など各地で色々なイベントを行っています。
詳細は内閣府のホームページで確認することもできます。
先にも述べたように、晩婚化・未婚化の原因として主なものは「男女の格差がなくなった」「良い相手に出会えない」「独身生活に魅力がある」「経済的な不安」「子育ての不安」のようです。
そして、年齢別・男女別に見ても晩婚化や未婚化が進んでいる
晩婚化・未婚化は少子高齢化の原因にもなる
ただし、晩婚化にはメリットもあると、言うことです。
晩婚化・未婚化には、結婚「できない」ではなく「しない」という選択をされている方が多いのも事実です。このことは生き方の多様化の表れでもあります。
しかし一方で、「結婚したくてもできない」と感じられている方が多くいることも確かです。
晩婚化・未婚化を原因とする少子高齢化は社会全体の課題でもありますので、結婚を前向きに考えたい方へ向けた幅広い支援があるべきですね。
結局のところ、早婚も晩婚もそれぞれメリットがあり、どちらが良いとは言えないですが、自分の目標や人生プランに合わせて、結婚できることが、一番の幸せなのかもしれませんね。
そのためには、今のうちから今後の人生をプランニングしておくことが先を考えるといいでしょう。
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